やめてよかったこと~仕事編~
大学を卒業し社会人となり今まで働いてきて、振り返ってみるとやめてきたことは沢山ある。
社会に出たての頃は先輩や上司から学んだ方法でしか仕事はできないけれど、仕事をしていくうちに自分で取捨選択できるようになってくる。
私は、【何かを始める】ことと同じくらい、【何かをやめる】ことが大事だと思っている。
私が仕事関係でやめてよかったことをまとめてみる。
ちょっと今から仕事やめてくる [ 北川恵海 ]
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1.会社員をやめてよかった
大学を卒業してから私は正社員でしか働いたことがなかった。理由は“働く=正社員”という考えしか私の中にはなかったからだ。
それが素晴らしいことだとか自分の夢だとかそういうことではなく、ただただ『いい大学に入って良い会社に入って~』が一般的な考えだからという理由だけで、大学を出て会社員になったという感じだ。
その自分の固定概念に気づいたのもフリーで働き始めてからだった。
フリーで働き始めた当初、働いているのにもかかわらず、「こんな働き方でいいのだろうか。正社員にならないと社会から認められないんじゃないか」なんて不安になることがあった。
その不安の出処がどこなのか深く考えた時に気づいたのが、自分のなかにある「会社員(正社員)が当たり前」という固定概念だった。
また、会社員は安泰だという現実とは異なる概念にも気づいた。会社員だからと言って給料が上がり続けるわけでもないし、一生仕事があるとは限らない。貯金が増えていくわけでもない。
2.8時間労働をやめてよかった
会社員時代は残業あり・15時間労働/日も当たり前のような環境で働いていた。きっちり8時間労働/日で済むようなところで働いたことはなかった。
"自分の能力が不足している時は残業するのは当たり前だ"
"クライアントを待たせるくらいなら自分が頑張ってしまえばいいだけだ"
そんな気持ちで毎日遅くまで働いていた。
けれど、長時間労働していると物理的に時間が足りなくなりまともな生活は送れない。
家に帰って寝るだけの平日、たまった家事をこなすための休日。
食事は買ってきたものや外食ばかり。
仕事だけの人生を送っていたけれど、仕事だけの人生がいかに自分に向いていなかったかフリーになってから気づくことができた。
1日の労働時間を減らすと、まず家事ができるようになる。
自分のために料理をしたり、部屋を清潔に整えたり、休日にまとめてやっていたことを毎日できるようになる。
そうすると休日がちゃんと休日になる。それでやっと私は自分らしさを取り戻したように思う。
3.即レス・即対応をやめてよかった
営業職をやっていた頃、クライアントに「24時間365日営業してるんでいつでも電話してくださいね」なんて言って実際対応していた時期があった。
なんでもかんでも即対応をしていた結果、体調が悪くなり「そんなに顔色が悪い状態の人には仕事をお願いしたくても出来ないよ」と言われてしまうこともあった。
常に連絡が取れる人という印象を与えるにはいいかもしれない。しかし人間である以上、仕事以外にもやることがある。
仕事が早いだけはダメで、「この人と仕事すると前向きになれる、元気をもらえる」という印象を与えるような人間でいることも大事だと今は思う。
だから、まずは自分を大事に、健康に気を使ったり、気持ちを落ち着かせるような時間が持ちつつ、適度な早さの対応が良い。
4.愚痴・不平不満を言うのをやめてよかった
本当に思う。愚痴からは何も生まれない。正直、愚痴を聞くのもエネルギーを使う。
でも、そういう感情がないわけではない。不満を心に感じることはある。
そう感じた時に誰かを飲みに誘って愚痴を言ったりせずに、自分の予想とどう違ったのか?本来どうあって欲しいのか?をひとりで考える。
そのほうが絶対未来につながる。
5.遠慮をやめてよかった
人間関係は円滑なほうがいい。そう思って、自分の考えを言わないこともあった。
でもそれは責任を放棄しているだけで関係が良好になるわけではない。
プロジェクトを成功させるために集まっているメンバーなら、自分の考えを言ったところで人間関係が壊れることなんてありえない。むしろ自分の考えを言うことが仕事だ。
契約に関してもそう。何も言わずに不満を抱えたままにするくらいなら、お互いが納得する形に話し合って決めれば良い。
遠慮するということは自分の意思を曲げ我慢をすることと一緒。遠慮せず言ってみてダメだったらそれはそれでいいじゃないかと今は思う。
6.他人と比較するのをやめてよかった
仕事関連で他人と比較するといえば収入と業務内容。どんな仕事でもその仕事が存在している以上、世の中に貢献している。収入も業務時間や業務内容と比例しないことだってある。
仕事について、他人と比較して落ち込んだり見下したりするくらいなら、「自分はこの先どういう風に仕事をしてどれくらい稼ぎたいのか」を考えて実現していったほうが心が元気でいられる。
7.我慢するのをやめてよかった
仕事は我慢をして稼ぐものだと思っていたが、本当は違った。
・我慢して仕事をしている人
・前向きかつ積極的に仕事をしている人
どちらに重要な仕事を依頼するかと言ったらどう考えても後者だ。
時に仕事には忍耐が必要な時もある。でも我慢と忍耐は別物だ。
昔の私はそれを知らず、我慢に我慢を重ね、「なんで報われないだろう」と負のスパイラルに落ちていった。
我慢をするメリットはひとつもない。
なかなか気づけない自分の固定概念
私がやめてよかったことのほとんどは、やめるべきことだなんて1ミリも思っていなかった。むしろ良かれと思っていてやっていたことだってある。
でも、「なぜやっているのか?」と自分に問いた時に、本来の自分とは異なった固定概念を持ってることに気づいた。
自分の固定概念のなかにも、実は自分が心からそう思っていないことも紛れていることがある。
両親からそう言われて育った、テレビではそう言っている、一般的にはそうだろう…
他人に植え付けられた自分の固定概念に気づくことはなかなか難しい。
だからこそ、「なんでこれやってるんだろう」と心にモヤがかかった時は、そのままにせずに一旦やめてみると自分の間違った固定概念に気づくことができると思う。